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ファースト・カウのKotaのレビュー・感想・評価

ファースト・カウ(2019年製作の映画)
3.3
“鳥なら巣、蜘蛛なら毒、人なら友情”

大御所ケリー・ライカート監督作品ついに日本公開。開拓時代のアメリカで盗んだ牛乳で作ったドーナツで儲ける二人にフォーカスを当てた、冒頭から結末がわかってしまうのに、なんともいえない余韻を残す不思議な作品。

料理人として軽視されてきたクッキーと、なんだか怪しい儲け話に乗っかりがちなキング・ルー。そしてその土地に連れてこられた“ファースト・カウ”。その出会いは確かに二人の人生に変化を起こし、違法であるが非暴力的にアイデンティティを形成していく様は、何者でもなかった二人がこの映画では主役であることを意味するよう。当時の生活が細部までリアルで、監督がその時代に生きていたのではないかと思うくらいだった。

素敵な作品だと思うけど、画面も暗いし、セリフもボソボソと話すし、コンディジョン悪い時だと寝てしまいそうではある…(笑)
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