牛猫

約束のネバーランドの牛猫のレビュー・感想・評価

約束のネバーランド(2020年製作の映画)
2.3
自分たちが鬼の食料になると知った孤児院の子供たちが、決死の脱出に挑む話。

原作既読。
理想郷にみえる孤児院が実は農園だったという原作のダークな世界観は好きだったけど、予告編やポスターのビジュアルからコスプレ感やチープさが否めず敬遠していた。見事に予想通り。
散々指摘されているように同い年であるはずのメイン3人の年齢構成が明らかにバラバラ。見た目もそうだし、演技力も差がありすぎる。これは子役のせいというよりも完全にキャスティングが悪い。日本の子役の層の薄さが如実に表れていて切なくなってしまった。
このキャスティングの違和感が結局最後まで拭えず学芸会を観ているようだった。

あまり演技が上手いイメージのなかった北川景子は原作のイメージ通りで申し分なかったし、浜辺美波も安定の演技力だったけど、渡辺直美は正直どうなんだろう。嫌いじゃないけど、シスタークローネとイザベラの戦いは原作でも盛り上がりどころの一つだし、もっとかっこよくして欲しかった。
まさかの松坂桃李の出演も別にいらない。

ダメな部分を排した北川景子と浜辺美波のクライマックスの崖での会話は結構良かった。原作にない部分だったけど、イザベラの人間味が伝わってきて良い改変だと思った。

興行収入的にはまずまずのヒットだったみたいだけど、続編は厳しいだろうなあ。
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