ぼのご

ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき 空と木の実の9年間のぼのごのレビュー・感想・評価

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昨日も監督の舞台挨拶があって行ったんだけど、今日は主役のこのみさんも来るって聞いたので二日連続で観に行っちゃった。

このみさんやお母さんもそうだけど、他にも魅力的な人が大勢出ていて、皆の前向きな姿勢に勇気を貰えた。
70歳を過ぎてから性転換した八代さんを見てると、自分次第で何歳からでも自分らしく生きることが出来るんだなって思える。

中島さんのお話はわかりやすい上に視野も広くて驚いた。マイノリティの話になるとマジョリティに対して理不尽さを感じてしまいがちだけど、性別への寛容さとかってマジョリティにとっても生きやすさに繋がるって話は納得。最近は段々とLGBTQの存在が認知されてきて、この映画ではXジェンダーについても知ることが出来て、今まで知られてなかったことが知られていくのはとても良い傾向だと思う。でも、最終的にはそういうくくりもなくなって、ただ自然なこととして捉えられるようになるのが理想かもしれない。自分がセクシャルマイノリティであることを言うのを「カミングアウト」って言葉で表すけど、自然と受け入れられる世の中だったら、そもそもカミングアウトする必要もなくなるわけだからね。

このみさんのお母さんは理解あり過ぎなくらい優しい人だけど、パンフレット読んだら生い立ちが壮絶で腑に落ちた。色んな経験をしてきたから人の痛みがよくわかるんだろうなぁ。

皆これまでの人生の中で周囲や社会の無理解だったり、理不尽なことが多くて葛藤が沢山あったと思うけど、全部ひっくるめて受け入れて、自分の力にしているところがすごく良い。見倣いたいなぁ。監督も、映画の中ではちょっと無神経かもなって場面もあったけど、トークショーでお話を聴いてると熱い人で好感持てた。
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