めかぽしや

WAVES/ウェイブスのめかぽしやのレビュー・感想・評価

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)
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引き離したり、引き寄せたり
様々な愛を波(WAVES)に例えている映画でした。

シュルツ監督は脚本を書く前に
ミュージックプレイリストを作り
脚本に曲の歌詞を書き込んだりしたようです。
様々なシーンに流れる曲は
どれも意味や想いがあるようで
パンフレットに解説が載ってました。
曲の歌詞はなかなか入ってこないので
歌詞と解説を踏まえたうえでもう一度観たい作品です。

父親からのプレッシャーから押し潰されてしまった兄タイラーと
輝かしい兄の影に隠れていた妹のエミリーの愛。
そして壊れてかけた家族の再生のお話しです。

父親役のスターリング・K・ブラウンは
『This is Us』でランダル役を演じていますね。
エミリーの恋人のルークを演じた
ルーカス・ヘッジズがとても良かったです!

前半はタイラーのパート。
赤と青が多く使われています。
部屋には数々のレスリングの大会で獲得した
メダル。
学校のみならず家でも父親からのトレーニングを受ける日々。
そして大好きな恋人。
全て手に入れているタイラーですが
ある事件を起こしてしまいます。
そこでも赤と青。
初めから不安を誘う色でした。
後半のエミリーのパートは
長いトンネルから抜け出したような
自転車のシーン。
今まで兄の影で目立たなかったエミリーですが
逆に兄の影響で目立ってしまいます。
悪い意味で。
人の目に晒されないよう1人でお昼ご飯を食べたり物悲しいのですが
兄と同じレスリング部のルークが声をかけてきます。
エミリーとルークは良き恋人になり
逆にルークを支えます。
自分の父親も支えます。

曲も映像も綺麗でオシャレムービーではありますが決して生やさしいストーリーではありません。
でも最後は温かい気持ちになりました。
めかぽしや

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