けーすけ

映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者のけーすけのレビュー・感想・評価

3.5
2020/09/11(金) T・ジョイPRINCE 品川 シアター6 21:20回にて鑑賞。H-12

空に浮かぶ王国『ラクガキングダム』は地上でのラクガキのパワーを源としていたが、近年はラクガキをする人たちも減りエネルギー不足に陥っていた。危機を感じた防衛大臣は地上の人間たちに無理やりラクガキをさせパワーを得るため春日部への侵攻を企てる。横暴なやり方に危機を覚えた王国の姫は“ミラクルクレヨン”を地上の勇者へ届けようと画策する。そんな“ミラクルクレヨン”を使えた勇者はお約束にて野原しんのすけ!どうなる春日部・・・





映画版のクレヨンしんちゃん観るのは超久々。
ストーリー展開も安心安全な冒険活劇。前半はしんちゃんがミラクルクレヨンを手に入れ騒動に巻き込まれ、自分の書いたラクガキで仲間を作るパート。後半は春日部でラクガキングダムの軍隊たちとの闘いを中心に描かれます。


ラクガキングダムの軍隊に対抗するには仲間が必要!しんちゃんが描いたのは“ブリーフパンツ”(2日目で臭い)、絵がヘタなので可愛いななこお姉さんにできなかった“ニセななこ”(巨乳)、そして“ぶりぶりざえもん”。
役に立たなそうなブリーフだし、ニセななこは「しんちゃん、すきよ」しか言わないし(でも意外とたくましい)、ぶりぶりざえもんはすぐに逃げ出そうとしたり敵に寝返ろうとしたりで大体がポンコツ。そういや、カレー食べて口の周りが茶色く汚れるブリーフがシュールだったな・・・。

だけど後半にはどのキャラも立ってきて、ニセななこには泣かされたし、ちょっとウザかったぶりぶりざえもんにも泣かされたし、まさかのブリーフに一番泣かされた・・・。

途中からでてきたユウマくんも6歳ながら落ち着いた雰囲気で、物語のキーとなる人物です。雰囲気が風間君とかぶるから今回は風間君の出番少な目だったのかな?とか感じちゃったけど。ほぼ四人の勇者の“ほぼ”はユウマくんにもかかってるのかな、って思えました。



当然ながら全般的に子供向けな作りですが、大人に向けた深いメッセージも込められており、しんちゃんが必死で行った行為に大人たちが文句をつけるというシーンが出てきます。
正義の味方が正しい行いをしていても、少しでも自分にとって不都合な事があるとバッシングに同調圧力。これ、現代でのSNS等含めて大いに起きているような恐ろしい事だと感じました。

あと、事態解決に向けて大人子供総動員でのかなりシュールなパートが入るのですが、観ていて「つ、突き抜けてるなー・・・」って笑えました。子供の心だったら純粋に楽しめたのだろうか…。




そうそう、主題歌のレキシ「ギガアイシテル」がめちゃめちゃハマっていてよかったです。この“ギガ”って“戯画”なんですね。池ちゃんほんと凄い。歌詞が例によって面白いので是非エンドロールを最後まで。


正直「ちょっと詰め込んでるなー」と、100分強の上映時間は子供向けアニメとしては少し長く感じましたが、久々に観たしんちゃん映画としてはとても楽しかったです。


[2020-141]
けーすけ

けーすけ