すとんこ

壁男のすとんこのレビュー・感想・評価

壁男(2007年製作の映画)
3.0
壁の中には人間でも魔物でもないナニかが潜んでいる!
で、その謎の魅力の虜となったカップル(フリーのカメラマンの男と、ローカル番組のTVリポーターの女)が“壁男”の真相にせまるって話☆

なかなか難解なストーリーでしたので、わたくしなりの解釈を述べさせて頂きますと、“こちら側(in)”の世界と“あちら側(out)”の世界があって、それを隔てるのが“壁(medium)”である。
で、“あちら側”から“こちら側”をじっと見つめる何らかの存在がいて、“こちら側”にもその存在を認識している者が少ないながらもいる。
カメラマンの男も漠然と“壁”に興味を持つうちに、何らかの存在を認識してから急速に“あちら側”に魅了されていく。
現在の肉体を維持したまま“あちら側”に行くことは難しいと分かった男は、死という形をとって自らの肉体を捨て“あちら側”へ旅立つ。
男の彼女であるTVリポーターの女は、男の後を追って何度か肉体を維持したまま“あちら側”に進入したが、とても苦しく肉体を捨てなければならないことに気づき、「タスケテ」と“こちら側”にメッセージを送るも結局“あちら側”に取り込まれてしまった・・・
ってことと理解したんですけど合ってるでしょうかねぇ( ̄▽ ̄;)

堺雅人のお得意の“薄ら笑い演技”は本作でも冴え渡り不気味度MAXで、「はじめてのアコム」でお馴染みの小野真弓嬢もなかなかナチュラル演技で良かったと思います☆(わたくし事で恐縮ですが、かつて小野真弓に入れ込んでいた時期があり、写真集・雑誌・DVD等を集めていました。懐かしい!)

ホラー映画としてはそんなに怖くありませんが、すぐ側にある異世界の存在や、物事に取りつかれたように魅了されていく人間の恐怖を描いた作品としてオススメな一本(* ̄ー ̄)
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