YYamada

マトリックス レザレクションズのYYamadaのレビュー・感想・評価

3.2
【アクション映画のススメ】
〈ジャンル定義への当てはめ〉
 ○: 心理描写より外面的な動作を重視
 ○: 格闘・戦闘を解決の糸口とする

◆作品名:
マトリックス レザレクションズ (2021)
◆アクション映画のジャンル
近未来SF / 元工作員による戦闘
◆類似作品
・アベンジャーズ/エンドゲーム
・フリーガイ

〈本作の粗筋〉 Wikipediaより抜粋
・トーマス・A・アンダーソンはサンフランシスコでセラピストから青いカプセルを処方してもらいながら普通の生活を送っていた。
・ある日、トリニティーと再会するも互いの事が分からない2人。そして、モーフィアスから赤いカプセルを与えられたネオは、再びマトリックスの世界へ入って行くことになる…。

〈見処〉
①真実の先を知りたくないか?
・『マトリックス レザレクションズ』は、
2021年12月に製作されたSFアクション。過去の3作品を手掛けたラナ・ウォシャウスキーがメガホンをとっているが、これまで共に監督を務めてきた妹のリリー・ウォシャウスキーは本作に参加していない。
・1999年に公開され、革新的な映像技術で社会現象を巻き起こしたSFアクションの金字塔『マトリックス』。その続編『マトリックス リローデッド』『マトリックス レボリューションズ』の3部作にて完結したシリーズの新たな物語を描く、18年ぶりの新章。
・過去の3部作から続投となるキャストは、主人公ネオを演じるキアヌ・リーブス、トリニティー役のキャリー=アン・モス、ナイオビ役のジェイダ・ピンケット・スミス、メロビンジアン役のランベール・ウィルソン、エージェント・ジョンソン役のダニエル・バーンハード。
・また、救世主ネオを導くモーフィアス役にヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、宿敵エージェント・スミス役へジョナサン・グロフにキャスト変更となっているが、その答えは作中に言及あり。「レザレクションズ」のタイトル通り、彼らの「復活」を複雑なストーリーとともに語られる。
・本作は当初、2021年5月に同じくキアヌ・リーブス主演の『ジョン・ウィック: チャプター4』と同時に公開される予定だったが、新型コロナの影響で、ともに公開が延期。2021年12月17日に日本が世界最速の公開となった。

②メジャータイトルの復活
「誰もが知っているメジャータイトル作」の復活作が本作を皮切りに毎年ラッシュのように公開される。果たして覇者は?

・ウエスト・サイド物語 (60年ぶり)
・マトリックス (18年ぶり)
・ゴーストバスターズ (32年ぶり)
・トップガン (36年ぶり)
・インディ・ジョーンズ (15年ぶり)

③結び…本作の見処は?
ジョン・ウィックより弱いネオ。鑑賞者の期待を悪い意味で裏切る内容…赤いカプセル(鑑賞)をのまない選択もあり!?
○: 過去3部作品の名シーンが多数フラッシュバッグにて登場。また、冒頭部分は、『マトリックス』1作目と連関しており、シリーズの純粋な続編として成立している。
○: 前半30分、赤いカプセルを飲む前まで互いに気づかないネオとトリニティの関係性が丁寧に描かれていて、本作の数少ない見どころである。セルフパロディも良い。
○: 作中にトンデモ・ジャパンの新幹線&富士山が登場。エンドロール後には本編とあまり関係ないボーナス映像あり。
▲: 本作のヴィラン「アナリスト」に魅力なし。
×: カリスマが消えたネオ、性格が激変のナイオビ、ローレンス・フィッシュバーンと
ヒューゴ・ウィーヴィングの不参加にてキャラクターとしての魅力を失ったモーフィアスとエージェント・スミス。トリニティ以外のキャラクターの薄味さは至極残念。
×: 上映時間148分。薄いストーリーながら、延々と続くつまらないセリフによって、体感時間は3時間を超える。
××: 前3作それぞれにあったアイコニックなアクション・シーンは、本作には見当たらない。カット割りもヒドイ。


期待に反しイマイチだった前作『マトリックス レボリューションズ』をさらに下回るシリーズ・どん尻作品。無理にネオの物語にしなくても良かったはず。
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