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異端の鳥のeop421のレビュー・感想・評価

異端の鳥(2019年製作の映画)
3.0
追悼ジュリアン・サンズその4。子供が過酷な状況に置かれる作品だと予告やらで知っていたので観る気にならず…。ジュリアン・サンズもたぶん悪い役だろうな、と思いなかなか観れずにきたわけです。観ていて辛いの一言…。こんな作品書いた原作者と映画化した監督の意図が理解できないです。行く先々で大人に酷い目にあったり裏切られたりする少年ですが、同時にその大人が食事や寝る場所を与えてくれる保護者であるというのは絶望でしかないです。ユダヤ人だからと小さい子供に暴力をふるう大人も今の時代では考えられないことですね。自分より弱い物を虐めて憂さ晴らしするような人間のオンパレードで早く終わってくれ、と思いました。本当に優しい大人はハーヴェイ・カイテル演じる神父さんと、ステラン・スカルスガルド演じるハンスくらいのものでしょうか。ジュリアン・サンズは私にとって作中で一番たちの悪い悪人でガッカリでした…。原題は"The Painted Bird"。羽に色を付けられた鳥が、他の鳥から邪魔者(異端者)として殺されるシーンがあります。少年が小鳥と自分を重ねて涙をこぼす所はまだ救いがあります。その後大人に裏切られた続けてモンスターに変貌するあたり怖いです。悪童日記を思い出しました。
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