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FUNAN フナンのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

FUNAN フナン(2018年製作の映画)
3.8
ポル・ポト率いるクメール・ルージュに支配されたカンボジアを舞台に、息子と離れ離れになってしまった母と父、その家族の過酷な日々、逆境のなか生き抜く姿を描いた社会派アニメ。
監督はフランス生まれでカンボジアにルーツを持ちドゥニ・ドーで、自身の母親の体験をもとに本作を描いたという。
原題:Funanは、クメール人の古代国家「扶南(フナン)」から。
エンディングに、レベッカ・ファーガソンの歌(主題歌)が流れます。

カンボジア、1975年4月。武装組織クメール・ルージュによるプノンペン制圧を境に、多くの住民(150万人以上)が強制労働のため農村に送られる。
一家で農村へ移動する途上、チョウ(声:べレニス・ベジョ)と夫クン(声:ルイ・ガレル)は3才の息子ソヴァン(と祖母)とはぐれてしまう。
息子と会えない中、オンカー(社会主義革命組織)の監視による、農村での苛酷な強制労働、理不尽な扱い、飢えが、夫婦や共に生活する人たちを追い詰めてゆく。
一方、ソヴァンら子どもたちは、革命戦士としての教育のため、親から隔離され集団キャンプに集められる。
1978年12月、ベトナム軍がカンボジアに侵攻。混乱に紛れ、最愛の息子を取り戻すため、夫婦はオンカーの監視下から脱出する…

ラストは、隣国タイとの国境…

クメール・ルージュが支配した約4年間の間に犠牲になった人は170万人から200万人。海外に脱出した人は50万人。

(フランス映画祭での監督のビデオトークより)
「高畑勲先生に、この作品を見てほしかった。"ホーホケキョ となりの山田くん"はアニメ史上最高の名作です」
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