どりみ

劇場のどりみのレビュー・感想・評価

劇場(2020年製作の映画)
3.5
絵に描いたようなクズな永田と素直なサキのお話。初め二人が出会うシーン、グータンヌーボで又吉が、おんなじところを見ていた女の人を追いかけて、コーヒーを奢ってもらったという話をしていたのを思い出した。初めはナンパの出会いっていうのを忘れるほど、永田の不器用さと陰気さが好きだ。

友達の彼氏が自分の元彼のクズの話や体験はあったけど、こうやって映像で俯瞰してみると、永田の不器用さがわかった。男は不器用っていうやつは、こういうのを言っていたのかな。口下手で、好きな人にはよく見られたくて、情けないのはわかってるけど、サキだけにはそう見られたくなくて。永田の愛し方とサキの愛し方が違くって、男女だと思った。

わたしこんな描写書けない。又吉なんで男なのに、女のこの焦燥感とか変わってしまう感じとか事細かに書けるんだろう。すごいな。

永田みたいな男絶対イライラしちゃうし、サキさんすごいし、演じてる松岡さんも絶対イライラするタイプの人だし、女優ってすごいなと。

二人で桜を見るチャリのシーンは涙ポロポロでてしまった。ちゃんと言えるんじゃん永田。遅いけど。

サキさんにイライラする人はたくさんいるかもだけど、わたしはサキさんみたいに自分の素敵だと思ったものを信じて、下品な言い方をしない、その部分はすごい好きだなと思った。けど、あんなに感情豊かになれないし、無理だろうな
どりみ

どりみ