えっ?! これってドキュメンタリー? 嘘でしょ?
これ、ディストピアSFでしょ?
そんな感じ。怖い。怖すぎ。
もう、ずっと怖いんだけど、白眉は中国に招かれて宴会で見せられるショー。
これと同じやつ、同じくドキュメンタリー映画の「一人っ子の国」で見たよ。
中国プロパガンダのいちばん怖い奴やん! これ、あかんやつや。
本作は工場の出口のシーンで終わる。
「工場の出口」で連想されるのはもちろんリュミエール兄弟の世界初の映画のひとつだ。
リュミエールの「工場の出口」は、知ってる人も多いと思うが実はバージョンが複数ある。
工場で働く工員たちは、あの出口でこう思ったことだろう。
「リュミエール社長んとこの道楽兄弟が、なんかまた変なことしてはるわ」
「あのバカ兄弟、また今日も何かやってるわ」
「あ、また久しぶりにいてはるわ。今回は馬車使ってないんやね」
それが向こう125年にわたる、世界で最も新しい芸術の始まりとは知らずに。
そして本作の工場の出口。
そこから出る工員たちの、そして我々自身の進む未来は、いったいどのバージョンになるんだろうか。
なんて、上手いこと言って筆を措こうとして、思い出したわ。
これって、ロン・ハワードの「ガン・ホー」がほんとになっただけじゃん!
他人のことは批判できません。怖い怖い。