なにぬ

ソウルフル・ワールドのなにぬのレビュー・感想・評価

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)
4.2
最高に魂震えた。


今生きるとは何かを凄く考えさせられた。

今食べてるものが美味しいとか、風が気持ちいいとか、街中で鳴ってる音楽に感動するとか、そんな"今"を意識することって簡単な筈なのに、大人になるにつれてめっちゃ難しいことになるよな。

食べてる時も出かけてる時も何するにしても、ずっとずっとずーっと次のこと考えてるし、意識が未来に向いてるなって思った。

だから、22番が純粋に"今"感じたことに対して感動してることに涙がでてきて、あぁ今の自分にはなくなってた感性だなって気づいた。


何か目的があって生きてるんじゃなくて、生きることが目的で、何か成し遂げることはその人のきらめきを活かして生きてるに過ぎなくて、別にきらめきを活かさなくても生きることが出来てればそれでOKなんだし、きらめきとは別の何かで幸せだったら尚良しなんだなって。何もない自分が肯定された気持ちになって更に涙。

成し遂げることに問わられてると、目的によって生かされてるになって、それは生きてると言えるのかってのもめっちゃ現代へのメッセージでグサってくるな。

生まれる準備ができたら通行証が発行されるのも、凄くいい。特別な何かがなくてもいいんだって。

素直に話す重要性も説いてたな。
心で話したら何か変わるかも知れないし、変わらないかも知れないし、悪化するかも知れないけど、その後の自分はきっと成長してるだろうな。


お母さんとの言い合いで、猫ちゃんが主人公に語らせるカットがまじで秀逸すぎて感動した。うますぎる。声を変化させるのも、主人公と22番のどっちが話してるのか分かりやすくて、上手いなぁと。

22番のその後が気になるな。幸せに生きてますように。


なかなか現代じゃ"今"を生きるって難しいと思うけど、ちょっとは過去も未来も考えずに素直を"今"を感じながら生きてみたいと思いました。
なにぬ

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