MayuShimada

フリー・ガイのMayuShimadaのレビュー・感想・評価

フリー・ガイ(2021年製作の映画)
4.0
世界には二種類の人間がいる。自分こそ主人公だと思っている陽キャと、主人公になれる力があることに自分で気づけずに埋もれていく陰キャだ。自称「主人公」ども!陰キャの叫びを聞けぇぇぇぇぇ!!!

みたいな映画でした(主観)。

純朴なライアン・レイノルズも良い。
より正確に言うと、陰キャというよりは、毎日同じルーティンの繰り返しでほとんどオートマチックに生きている普通の人達の話って感じですね。世の中の大半の人がめちゃくちゃ共感できる仕様になっておりますよ。
「ガイ」の朝のルーティンがちゃんと伏線回収されて気持ち良かった。ただのヘンな癖かと思ったのに。
現実の世界で本当にみんながそれぞれのやりたいことを好きなように、仕事も放棄してやるっていうのはちょっと難しいから、ガイが覚醒してプログラムされた以外のこと(厳密に言うと逆らっているわけではないんだけど…)をやりはじめるのを見るのは「これぞカタルシス効果!」って感じでしたね。

ガイのキャラクター設定に隠された秘密がニクイ。
しかも結末がね、ハッピーエンドなんだけどちょっと悲しいんだよね。結局ガイは作った人が決めた通りのキャラクター設定を全うするわけよ。全員幸せそうだったから良いんだけど、新しい世界で運命の人に出会って欲しいなぁとか思った。
あと脳みそ半分のデュードもきっと成長できると信じてる。

キーズ、いつもかったるそうにしてる天才かと思ったらめちゃくちゃ一途な良い奴だった。最初印象あんまり良くないのにポイント加算されていくばかりだったよ。
ミリ―がゲーム内でアクセントフィルターかけてるのも可愛い。プレイしてる理由はシリアスでもアバターには願望を込めてるのいい(笑)

バイクに二人乗りして脱出するシーン好きすぎた。
チャニング・テイタムの中の人が週7でゲームする日常を描いたスピンオフとか見たいよ私は。たぶん週5はママに邪魔されてキレてるだろうな。でも実はママ大好きで、ママのレモンケーキが好物なんだよあいつきっと。
妄想。

最後の現実ミリ―の服装がゲーム内ミリ―に寄ってたのがなにげに好き演出でした。自分はただの「駒」じゃないって思えたってことなのかもな。
元気も出るけどやる気も出てくるし、純粋に楽しい良い映画でした!
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