すずきた

パリに見出されたピアニストのすずきたのレビュー・感想・評価

3.6
何故かピアニストを主とした作品に惹かれてしまうんだよねぇ。

野良ピアニストが教授に見出されてコンクールで拍手喝采を浴びるまでのある意味でのサクセスストーリーの話。
でも、裕福恵まれた才能あふれるピアニストが淡々と成長していく話ではなく、主人公は真逆の生活を余儀なくされた野良。華やかな世界やそこにいる人々とは受け入れられない世界に葛藤し自虐し苦悩する。寄り添う恋人に対しても不信になり閉じ籠る。そりゃそうだろう。周りはみんなその苦労をわからないのだから…。
それでも理解し合い共に分かち合おうとする人々に囲まれ殻を破り才能を発揮していく主人公。
人間捨てたもんじゃない。

ありふれたテーマでありふれたようにみえる作品だが、全体の画が綺麗なんだよね。
是非とも観てもらいたい!って言わないが、時間があるなら観るのもいいよ!って感じの作品。
すずきた

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