Ryu

油断大敵のRyuのレビュー・感想・評価

油断大敵(2003年製作の映画)
3.6
妻を病気で亡くし、娘を一人で育てながら職務に励む泥棒刑事の関川仁。ある日、だるま工場で盗難事件が発生し、その数日後、関川はひょんなことから犯人 猫田定吉(通称 ネコ)を捕まえる。猫田は決して自供しないことで有名だったが、関川を気に入った彼は、今までの犯行を語り始める。

成島出の監督デビュー作品。
刑事の役所広司と泥棒の柄本明の奇妙な友情を描いた作品です。
正直、何か心に響くものはあんまりなかったし、印象も薄いかもしれないけど、観てる間はすごく心地良さを感じました。名優2人の落ち着いた演技合戦だけで十分な見応えがありました。
2人の奇妙な友情だけでなく、刑事 関川の娘との関係性にも強めに焦点が当てられており、刑事としての成長と父親としての成長も同時に描かれていて、そこの絡み合わせ方も中々おもしろかったと思います。
主演の2人が素晴らしいのはもちろんですが、脇役も中々強いです。夏川結衣はめちゃくちゃ艶っぽくてキレイだったなぁ。飲み屋の女将には大御所 淡路恵子。お医者さんにはコチラも大御所 津川雅彦。あと、チョイ役で柄本明の奥さん 角替和枝と後に同じ孫を持つことになる奥田瑛二。
実直な刑事と掴みどころのない泥棒との10年間に渡る奇妙な友情。なんだか、ゆっくり、じんわり心にくる作品でした。
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