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トラブル・ウィズ・ユーのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

トラブル・ウィズ・ユー(2018年製作の映画)
3.0
無実の罪で収監されていた男と、彼を陥れた警部の妻が出会ったことから起きる騒動を描いたシュールなコメディ風ドラマ。
監督はピエール・サルヴァドーリ。
原題:En liberté ! (2018)

刑事のイヴォンヌ(アデル・エネル)は、同僚の警部だった夫ジャン(ヴァンサン・エルバズ)を若くして失って未亡人となり、殉職した夫は地元で英雄視され銅像まで建てられる。
ところが、生前に夫が宝石店の会計士と共謀して保険金詐欺を企て、その罪を若者アントワーヌ(ピオ・マルマイ )に着せて刑務所へ送ったことを知る。
イヴォンヌは、償いをしようとこっそりアントワーヌをつけ回し見守っていたが、アントワーヌは無実で8年間も収監されていたため、出所後も精神が安定せず暴力をふるい(他人の耳を食いちぎるクセがある)、自殺をはかり、やがて強盗にも手を染めていく。
イヴォンヌは、自分が刑事であることを伏せて、その都度、なんとか彼を助けようとする…。

~他の登場人物~
・ジャンの部下でイヴォンヌと同僚の刑事、ルイ( ダミアン・ボナール) : イヴォンヌに気がある。奥手。
・アントワーヌの妻、アグネス(オドレイ・トトゥ) 
・イヴォンヌとジャンの幼い息子、テオ(オクターヴ・ボッスエ)

「必要なのは今の俺に失望していない人なんだ」
「でも、私もあなたと同じ。自由は合わない」

イヴォンヌが子どもに語る父親像がどんどん変わっていきますが、たとえ犯罪者でも、子どもにとって父親はヒーローのままで終わってほしいってこと。そして人生は何度でもやり直しが可能だってこと。
犯罪に対する罪の意識が乏しい作風はフランスっぽい、かな?
全体にややもたつく感じを受けるのは、目新しさを狙ったストーリー(脚本)と役者の演技がしっくりしないせい?(撮影現場は楽しくなかったのではないかと何となく思ってしまったのは私だけかもしれない…)。
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