もこもも

男はつらいよ 寅次郎恋やつれのもこもものレビュー・感想・評価

4.2
お絹さんへの失恋を抱える寅さんと大切な旦那を失った歌子さんの再会を描いた男はつらいよシリーズ第十三作

いいお話やなぁ...
吉永小百合さん演じる歌子の
再登場はとっても嬉しかったし、
でも背景にしんみりとさせられたし、
歌子とお父さんが涙する会話シーンは
とらやのみんなと同じく涙が滲んだ
幸せと家族愛がじんわり胸に沁みる...

可愛さや美しさはもちろんやけど、
歌子が前回より大人な女性になってて、
その艶っぽさに見惚れちゃった
吉永小百合さんの魅力が強かったからなのか
改めて倍賞千恵子さんの魅力も強く感じる
さくらはほんま外見以上に中身も素敵

「お兄ちゃんがいないとね
 みんな黙ってテレビ見ながらご飯食べて
 それじゃおやすみなさいって寝るだけなの
 お兄ちゃんどうしてるかなって
 いつだってみんなそう思ってるのよ」
『そんなふうに思われてるうちが花よ』

大切な人を失った悲しみや家族のいざこざなど
明るい話ばかりではないものの
笑えて楽しいシーンもあった
歌子さんがとらやに来る時の
博を死んだことにするくだりとか、
寅さんの淹れたコーヒーを飲んで
みんなが顔しかめるとこは笑ったし
お金や幸せについて話すシーンは心温まった
博の「お留守の時は寂しくしてますよ」も素敵
本当にお金と幸福は結びつくものじゃないね
みんながみんなを大切に想い合う
とらやの温かい空気がほんまに大好き

「だけどね、いくら心の中で思ってても
 それが相手に伝わらなかったら
 それを愛情って言えるかしら」

歌子のお父さんは口下手で不器用やけど、
娘想いの優しいお父さんであることが
伝わってきて、大好きになった
歌子がお父さんに抱く気持ちも分かるけど、
一回会って素直に話して欲しいと思ってたから
歌子とお父さんが話すシーンはほんまに感動した

明日柴又で聖地巡りしてきます
とっても楽しみ

「今の私は幸せかどうか
 そんなことを考えるゆとりもありませんが
 でも10年先、20年先になって
 今のことを思い出した時に
 あぁあのころは幸せだったと
 そう思えるようでありたいと願っています」
もこもも

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