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DUNE/デューン 砂の惑星のyamabbeyのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
4.1
地球ではない惑星や銀河系を舞台にしたSFで、国の名前や民族名など独自の単語が多くでてきて、最初はストーリーについて行くのに苦労した。
ただ、登場人物達の相関関係が見えてくると、王道のSF大河作品としてしっかり楽しめた。

ポールの王になる血筋に加え、救世主として覚醒することへの期待や、ポールが父親や家を失い再起を目指す姿は、英雄譚として案外分かりやすい。

皇帝に使える有力諸侯の家同士の争いや、皇帝が家臣の争いを煽っているところなど、『ゲーム・オブ・スローンズ』を彷彿させるドロドロ具合も良い。また、ポールの立ち位置は『スター・ウォーズ』や『マトリックス』を思わせるが、ポールの母の出自やこの作品の中での宇宙の統治をしっかり描写してくれているので、独自性と説得力をしっかり持っている。

戦闘シーンもバリア的なハイテクが使われる一方で、ナイフ体術を駆使した肉弾戦もあったり、超能力が使われたりして楽しいが、それぞれが万能ではないところもリアルで良い。説明が端折られがちな各種のガジェットも、砂漠やサンドワームの特性に合わせてしっかり科学的な裏付けのある機能を持たせているようなところも気に入った(デザインも)。

特に理由なく鑑賞していなかったのだが、劇場で見れば良かったと、少し後悔。
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