まほ

フォードvsフェラーリのまほのレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
4.4
東京国際映画祭にて一足先に見て来ました。

上映時間153分が嘘のようなスピード体感。
あっという間すぎてまだもっとこの2人を
観ていたい。

トロント国際映画祭で高く評価され
特にクリスチャン・ベイルの演技が
素晴らしいと評価されてると聞いたけど
いや相変わらず本当凄い、クリスチャン・ベイル。
前作『バイス』のあの体型を思わせない
見た目で演技に対する力が凄い。
それだけでなくてレーシングカーに乗ってる時の
クリスチャン・ベイルが最高。
個人的に自分が乗ってる車のことを"her"と
呼んでるのがとても良かった。
クリスチャン・ベイルは
子役の時から演技を見てきてるけど
映画出るたび出るたびその演技力が
上がっていって本当素晴らしい役者だなと思う。
あと久しぶりにイギリス英語を話す
演技を見れたのが最高でした。
いつもアメリカ人役がほとんどだから
改めてそういや英国出身だったなと再認識した。

そして相方のマット・デイモンの演技も
素晴らしくて繊細で
彼の演技に私は泣かされた。
マット・デイモンが出てる映画自体
映画館で見るのが久しぶりだったから
本当それだけでテンション上がるけど
最後のあのシーンが素晴らしくて
あそこに彼の演技力というものが
全てが詰まってると思う。

予告にも出ている2人の取っ組み合いシーンは
『ブリジット・ジョーンズの日記』の
コリン・ファースとヒュー・グラント以来の
男同士の取っ組み合いですよ、本当。

あとジョン・バーンサルのスーツの
決まり具合が最高。

ストーリーは大衆受けするものだと思う。
だからこそ日本公開されたら
是非いろんな方に観に行ってほしいし
どうせならIMAXや
音響の良いところで見てほしい。

F1モノでの映画といえば
ロン・ハワード監督の『RUSH』を
思い浮かべるけど
あの映画で描かれていたテーマとまた違って
この映画はカーレーサーたちの話だけではなく
ビジネス、家族関係、
そしてキャロル・シェルビーと
ケン・マイルズの友情関係。
どれも上手く153分で描かれてるのが良い。
車について全く詳しくない人でも絶対楽しめる。

個人的に『フォードvsフェラーリ』のサントラは
ガイリチ監督の『キング・アーサー』と
並ぶくらいの筋トレ捗るサントラ。

そして監督のジェームズ・マンゴールド。
『LOGAN』でもそうでしたが
本当この方親子関係、家族関係を
描くのが上手すぎる。

池井戸潤の小説のような下克上作品という
批評を見て確かにと思った。
本国の批評家のみならず
観客スコアもとても高くて
日本公開されたら是非映画館で出来れば
IMAXの環境下で観に行ってほしい。
まほ

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