めかぽしや

窮鼠はチーズの夢を見るのめかぽしやのレビュー・感想・評価

窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)
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原作マンガを読んだ時、
今ヶ瀬も恭一も嫌なヤツでした。
特に今ヶ瀬!人間が嫌!
でもね、人間のドロドロとした気持ちを
正直に剥き出しにしていただけなんですよね。

映画も自発的ではなく
周りの勢いで観に行きました。
結果、とても良かったです。
原作より好きかも。
耽美的な描き方がとても好みです。

恭一は悔しいくらいモテて
でも嬉しくても、ビビってもあまり
顔の表情は変わらず
しかもクールいい男なんです。
今ヶ瀬は猫っぽく人に甘えたり
ジェラシーでメラメラしたり
苦しくて泣いたりとても女性的。
男性でも感情に素直になってもいいと言う
よい手本なのでは?

大学時代に出会って7年間
ひたすら恭一の事を想い続け
もらったモノをずっと持ち歩いていた
今ヶ瀬。
些細だけどビールの銘柄まで
同じにすほど好き。

初めての男とのキスで最初は
嫌悪するものの
今ヶ瀬の独占欲が心地よく感じる恭一。
今ヶ瀬との時間が忘れられず
今ヶ瀬が座っていたスツールから
他人を退かし、
今ヶ瀬と共に過ごした部屋のカーテンを
いつまでも変えられず
会えないとさらに欲するようになっていく
恭一の姿は
始めの頃のクールな恭一の姿からは
想像もつかない。

物語の先は描かれてないけど
2人は平穏より苦しくて切ない道を
辿るんたろうな。
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