お勉強太郎

メトロポリスのお勉強太郎のネタバレレビュー・内容・結末

メトロポリス(1927年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

通販で入手した円盤で鑑賞、本編118分と記載してあった。
まず美術・絵づくりに感動。レトロ感への憧れも勿論あるだろうけど。切り取っても絵になるシーンが沢山ある。地上都市の街並みはその規模の大きさに想像をどんどん膨ませるカットになっていて、“SFっぽい都市の格好良さ”においては正に原点にして頂点って感じ(歴史に詳しくないのであくまで感じ、とだけ)
ロボットがマリアの姿を写すシーンはフィルムを削って作ってるとかなんとか、この時代にこんな映像が作れたんだと驚かずにはいられない。

主人公が搾取側の息子という微妙な立場でどう行動するのか気になるし、対立する両者が子という共通項を持つことで同じ人間であることを再認識できたり、群衆の怖さ愚かさも見れたりして刺さる部分が多い。

完成したものから色々カットされているらしく、映画保存協会によれば博士とパパの間には女性を巡った確執があり、それが描かれるシーンが本来あったとのこと。それでロボマリアはパパの企みから逸脱した規模の扇動を行ったのだと一応納得。
逃走したり探したりするシーンは長い割に他は寓話的なテンポで進むので、若干物足りなさを感じていたが、完全修復版は面白いんじゃなかろうか。円盤高いけど欲しいなあ
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