『ゲット・アウト』とも通じるテーマがあるなと感じた。今回は「ドッペルゲンガーもの」だけど、映画を観ているとアイデンティティが揺らぐのは前作と同じだし、根本的な恐怖の在り処もアイデンティティ(人種というアイデンティティも含め)にある。また、ドッペルゲンガーという存在やアメリカを横断し手を繋いで助け合うというイベント、国境など、映画内に散りばめられたモチーフは現代的な社会問題にもアプローチしていて、お伽話ホラーのような本作に深みを与えている。
個人的には、過去の回想を少なくして「え? どういうこと???」みたいなのがほしかったかなと。全部説明しちゃわなくてもいいかな。
あと、エリザベス・モスが無駄遣いされてて、予算があるんだなと思った。
最後に、これも個人的な好みだろうけど、すごく嫌だなと思ったのは、子どもと暴力の描き方が雑すぎるところ。