“ボールは丸くて、試合は90分。それだけが事実であとは全部推測さ。”
ローラは走る。死んでしまったら時間が戻ってまた走る。さっきとは違う速さで、違う道で。典型的なバタフライエフェクト映画。ローラの行動によりすれ違う人の人生が変わっていく様がポラロイド写真で走馬灯のように流れる所がこの映画一番の見どころ。
赤い髪とドイツの街並みと時間が戻るたびに変わるテクノソングがかっこいい。アメリカで映画の授業を取っていた時、映画オタクの教授が“トレスポ”や“時計仕掛けのオレンジ”などの名作と合わせて、この映画を推していたのをよく覚えている。
ストーリーテリングが良くできているとは言えないけど、アニメ、モノクロ、コマ撮りなどをふんだんに使ってコンパクトにまとまっている様はまさに映画の教科書なのかな。「それ何が入ってるの?」って終わり方が好き。