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ラン・ローラ・ランのYYamadaのレビュー・感想・評価

ラン・ローラ・ラン(1998年製作の映画)
3.7
【タイム・パラドックス佳作選】

◆パラドックス発生の方法
〈タイム・リープ〉
 →恋人の窮状を救えない「バッドエンド」の場合、スタートの場面からやり直し

〈見処〉
①ドイツ発世界!スピード感溢れる
 新感覚アクション・ムービー
・『ラン・ローラ・ラン』 (独: 「Lola rennt」英: 「Run Lola Run」)は、1998年に製作されたドイツ発のアクション映画。1999年サンダンス映画祭ワールドシネマ観客賞受賞。
・舞台はドイツ、ベルリンの夏。ローラの家に恋人マニから突然電話が掛かる。ボスの10万マルクを無くし、12時までに金を作らないと殺されると懇願するマニ。
・彼の悲痛な叫びを聞いたローラは、金を工面するため家を飛び出す。果たして彼女は20分で大金を工面し、彼の元に届けられるか?
・本作にてローラを演じたドイツ人女優はフランカ・ポテンテは金髪を真っ赤に染め、撮影中の7週間に頭を洗えなかったという熱演。彼女の出世作となり『ボーン・アイデンティティ』のヒロインに抜擢された。

②斬新すぎる演出とストーリー
・本作の監督兼脚本家のトム・ティクヴァは、若い女性が全力疾走するストーリーを想起。ベルリンを駆け抜けるローラが、ミッションをクリア出来なかったら、リセットされるという斬新な構成にて、計3パターンのストーリーを描いている。
・また、その演出は、スピード感が非常に早く、「アニメパートの混合」「画面の分割表示」「スチール写真の投入」など、ガイ・リッチーやダニー・ボイルのような斬新なもの。今までにない新感覚がウケて、公開当時は大変話題になった。

③結び…本作の見処は?
○: 小難しい設定を排除し、疾走感溢れる演出は、見ていて気持ち良い。3パターンのストーリー数も適量で好感が持てる。
○: テクノ調の劇中BGMは、日本のバラエティーでもお馴染み。
▲:ストーリー性に薄く、一度の鑑賞で十分。 3パターンのストーリーは、ローラによる大きな判断分岐によるものではなく、結果として結末が異なっただけ。
▲: 走るより、バスや自転車のほうが早い。
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