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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスのYYamadaのレビュー・感想・評価

3.8
【マーベル・シネマのススメ】
マーベル・シネマティック・ユニバース㉘
【フェーズ4】
ドクター・ストレンジ
マルチバース・オブ・マッドネス

◆監督:
 サム・ライミ
◆ゲスト大物俳優:
・レイチェル・マクアダムス
・キウェテル・イジョフォー
・ヘイリー・アトウェル
・ブルース・キャンベル
・パトリック・スチュワート
・シャーリーズ・セロン

◆ミッション:
「アメリカ・チャベス」の保護
◆ヴィラン:
 当面秘匿
◆アベンジャーズ出演メンバー:
 ワンダ・マキシモフ
◆ポスト・クレジット・シーン:
❶ハリウッド大物女優扮する新キャラクター登場 (詳細秘匿)
❷ブルースキャンベル登場 (当面秘匿)

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』(2021)にて使用した禁断の呪文により、変わりつつある世界を元に戻すため、アベンジャーズ屈指の強大な力を誇るスカーレット・ウィッチに助けを求めるドクター・ストレンジ。
・しかし、もはや彼らの力だけではどうすることもできない恐るべき脅威が人類に迫っていた。その脅威の存在は、ドクター・ストレンジと全く同じ姿をした、もう一人の自分だった…。

〈見処〉
①禁断の世界「マルチバース」が
 開かれる——
・『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は、2022年に製作されたヒーロー映画。「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)の28作目。
・また、本作は元天才外科医で最強の魔術師「ドクター・ストレンジ」シリーズ第2作にして、『マイティソー バトルロイヤル』『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ エンドゲーム』『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』に続く、ストレンジ出演6作目にあたる。
・ドクター・ストレンジを演じるベネディクト・カンバーバッチをはじめ、ストレンジの盟友ウォン役のベネディクト・ウォン、元恋人クリスティーン役のレイチェル・マクアダムス、兄弟子モルド役のキウェテル・イジョフォーら前作のキャストに加え、物語の鍵を握る新キャラクターのアメリカ・チャベス役でソーチー・ゴメス、ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチ役でエリザベス・オルセンも出演。
・監督は『スパイダーマン』3部作(2002-2007)以来のマーベル関連映画のカムバックとなるサム・ライミ。
・全米公開2022年5月6日に先駆け、5月4日に日本公開されている。

②MCUシリーズとのトリビア
・2021年1月に「Disney+」にて配信されているテレビミニシリーズ『ワンダヴィジョン』の後日譚として描かれている。
・別世界版アヴェンジャーズ「イルミナティ」のキャプテン・アメリカ?は、ペギー・カーター。キャプテン・マーベルは、マリア・ランボー。
・同じく「イルミナティ」メンバーには、ディズニーによる20世紀フォックス買収に伴うキャラクター2人も登場。ラストの1人は、ドラマ『インヒューマンズ』からの登場となるブラックボルト。

③結び…本作の見処は?
序盤のバトルが一番の見せ場だったかも!?
◎: 過去作品では、人間味の乏かったドクター・ストレンジであるが、本作では彼自身の苦悩や愛情が表現されており、等身大のヒーローとしての魅力が増している。
◎: 本作のジャンルは「ホラー・アクション」、マーベル作品の新境地。とくにヴィランのキャラクター描写は、まさに魔女そのもの。
◎:「クリスティーンに対する秘めた愛情」「ホラー映画そのもののグロテスクさ」「アメコミのコマ割りのような画面構成とトラジション」…スパイダーマンのサム・ライミならではの演出が嬉しい。ライミの盟友ブルース・キャンベルが本作でもコメディリリーフ役で登場。
×: MCU映画では『エンドゲーム』以来の登場となるワンダ・マキシモフではあるが、『ワンダヴィジョン』で彼女に起こった出来事を把握していないと理解が追い付かない。「Disney+」ドラマシリーズ視聴を前提とした最初のMCU映画作品に該当する本作であるが、ドラマとの距離感の近さ=マニア化の加速=鑑賞障壁の拡大=興行収入の低下と、今後のMCUに暗雲が立ち込めるような気がする。
×: マルチバースに依存した、なんでもありのストーリーが展開で、脚本面に課題あり。マルチバース側の住人は、異様に並行世界に熟知し、それでいてヒーローが弱体化しているなど、『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』に続くマルチバース設定2作目にして、早くも食傷気味。早めにマルチバース展開に一区切りしないと、マーベル作品の魅力が低下するだろう。
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