ナンセンスロケット

スウィング・キッズのナンセンスロケットのレビュー・感想・評価

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)
4.0
【コメディとシリアスのシーソー。ダンスはイデオロギーを超える!】

年末ラスト鑑賞!
友人オススメで素晴らしい出来栄えでした。

朝鮮戦争時代の共産主義と資本主義の対立、その背景に米ソの冷戦があり、巻き込まれていく捕虜たち。

そんな中、収容所のイメージアップを図るため、タップダンスチームを企画、集まった捕虜たちにダンスを指導する。。

と、ここまでは良くあるコメディタッチムービーなのだが、急にシリアス場面へ展開し、戦争の悲惨を描いたり、そもそもの代理戦争である戦争の意味を説いたりする。

このギャップがまずよくできてる。

そして、主軸であるタップダンスシーンも見所あり、「喧嘩はダンスでしろ!」が伝わる演出。
ダンスでホントに会話しているみたいに映るのは、ある意味ミュージカルを超えたと思った。

イデオロギーという言葉が良く出てくるのだが、まさに領土争いが終わり、人の生き方や価値観にシフトしたいった時代。
その頃の苦しみがうまく表現されている。

役者も上手で飽きさせない、いい映画でした。

監督はSunnyを撮った人、この青春の口説い感じは相性いいのかもなー。