ヘレディタリーやミッドサマーなどで知られるアリアスターが監督した短編映画。溺愛する息子が一人立ちしようとする話。
相変わらずのベルイマン信者っぷりを遺憾無く発揮しているアリアスターでした。ヘレディタリーもそうだけど、アリアスターの家族モチーフは明らかにベルイマンで、今作もまた、デフォルメされた世界観が舞台作家として名を馳せていたベルイマンを強く彷彿とさせていた気がします。
今作は安っぽいセットのようで撮影、照明、編集があざとく凝っていて、しっかり作られていました。一応狂気的な家族を描いている今作だけど、台詞がない割には、“BAD FEEL”、“ GOOD FEEL“、”SAYONARA”とか入れているのが笑えたし、大学生活から彼女が出来るまでの流れは爆笑ものだったと思います。ベルイマンは時々怖過ぎてもう笑うしかないでしょって瞬間がありますが、アリアスターの場合はその境目がごちゃごちゃしていて、それが彼の個性になっているのかもしれません。