ゆん汰

ちいさな独裁者のゆん汰のレビュー・感想・評価

ちいさな独裁者(2017年製作の映画)
4.0
とても『ダイバージェント』シリーズを撮った監督とは思えない。 
それもあって余計に、ハリウッドに拠点を移しているドイツ監督のロベルト・シュヴェンケが伝えたかった事がこの作品には沢山詰められているのだと感じさせられる。

驚くべきは実話ということ。
将校の服を見つけて着てみたら周りが信じてしまう。現代でも過去でも服の力って凄いよね。
警官の制服着てても堂々と立ち振る舞って過ごしてれば警官にしか見えないし、身のこなしだけで貧困が分かるのを考えると、いつの時代も思い込みというのは激しい。

彼らが起こす行動は常軌を逸しているが、戦時下における極限状態の中での行動と考えると、納得する部下や周りがいるのも仕方がない。特に総督の命令と言われるとね。

そんなこんなで見ていくとあれよあれよの間にエンドロールへ。
風刺の効いたエンドロールはどうしても監督がやりたかったそう。最後の最後まで魅せてくれる作品でした。
ゆん汰

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