ぴろぴろ

運び屋のぴろぴろのレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
4.2
「年相応」とか「年甲斐も無く」ってあるけど、クリント・イーストウッドに限って言えば、こんな言葉には何の意味も無いなって。 人たらしというか、軽快で軽率、とても魅力的なエロ爺さんだった。 2人同時にってどうよ?とは思ったけど。 刻み込まれた深い皺さえ、枯れそうで枯れてない滲み出るオーラがカッコいい。
だけど爺さん、大金は手に入れても 全てを手に入れられたワケでは無く、取り戻せない家族との関係は、過ぎ去った時間の長さに比例するように実に冷ややか。 当然と言えば当然で、そこには意識はしてなくとも家族なのだからという爺さん(男性)側の勝手な甘えも有ったのかな。 イーストウッドが自戒の念を込めた… かどうかは知らないけど、彼の人生が被って見える説得力のあるストーリーだったと思う。 私の父親世代の男性は思うところがあるかもしれない。 ブラッドリー・クーパーとのやり取り、法廷でのシーンが良かった。
時に微笑ましく、時に切なく、時間には限りがある事も見せながら「人生」ついて考えるキッカケをくれる様な映画だった。
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