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長いお別れの821のレビュー・感想・評価

長いお別れ(2019年製作の映画)
4.0
涙をじゃんじゃか流したい気分だったので鑑賞。ベタに泣ける、とってもいい作品でした。めっちゃ泣いた。

この作品のテーマは明白で、「家族」だったと思う。芙美の家族、麻里のアメリカの家族。そしてちょろっと出てくる道彦の家族。色んな困難に直面し、乗り越えていこうと努力する、その結びつきとなる家族の絆が描かれていた。自分は家族が大好きなほうで、家族内の距離も比較的近いので、芙美の家族がとてもとても素敵に感じたし、心がじんわり温かくなった。いざ、介護が必要になった時にどうやって向き合ってゆくか。その工程が丁寧に描かれていたように感じた。たしかに、作品で写されていた芙美の家族はとてもキレイで、リアリティに欠ける部分もあったのかもしれないけど、私にとっては素敵な家族だと思わせる説得力があった。

細かい部分で気になる点はありつつも、それらを吹っ飛ばしてくれるぐらいの直球ストレートで、ベタに泣かせにかかってくる展開。その真っ直ぐさが、とても響いてくる作品でした。蒼井優はどの作品で見ても上手いなあ。

*でも、どーしても気になったのが、麻里のアメリカ設定の家。どう見ても日本の家で(特にスイッチとか、完全に日本)、そこから「アメリカ設定」の部分に日本の要素が見えてるのが気になってしまった。流石に現地でロケできる訳はないよなあ…と考えちゃったりしたのでした。
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