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カプリコン・1のかのレビュー・感想・評価

カプリコン・1(1977年製作の映画)
1.4
有人飛行での火星への到達を捏造した政府と宇宙飛行士・記者による真実を巡ったSFサスペンス…が見れるのは冒頭の30分だけ。以降はいつもの大味なハリウッド映画。

当時はアポロ十一号が月面に着陸した際に流された映像はキューブリックが撮影した、なんて陰謀論も存在したそうで、ソ連との宇宙競争が激化していた時代ならば荒唐無稽と一蹴することもできない設定のリアリティ。

しかし、その設定の良さを完全に殺してしまうほどの映画的な脚色が施されていて、見るほどにシナリオの説得力が薄れていくのは酷い肩透かし。宇宙飛行士が砂漠を漂流するくだりも終盤のアクションも全部必要ない。
細部を詰めれば名作になれそうな予感はそこかしこにあったのに、なぜこうなった。
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