めぐり

いろとりどりの親子のめぐりのレビュー・感想・評価

いろとりどりの親子(2018年製作の映画)
5.0
ドキュメンタリーは普段見ないんだけどこれは傑作でした。ダウン症、自閉症、小人症、犯罪者、ゲイの子どもとその親といういわゆる世間からは可哀想という目で見られる人たちを追っている。やっぱり自閉症の子が1番印象に残った。「自分はおりに閉じ込められた虎だ」と、言葉は発さないけど自分のことは誰よりも分かっているし周りのことも全て理解している。この子を育てる両親の苦労は計り知れないけれど、この家族が不幸せだとは思わなかった。このドキュメンタリーを見て、一体何が「普通」で、一体何が「幸せ」なのか考えさせられた。他人にそれらを決めつけられる筋合いはない。幸せかどうかなんて自分にしか分からないよね。
ただ、16歳で殺人を犯してしまった息子を持つ家族のケースはちょっと何とも言えない気持ちになった。あんなに裕福で家族仲も良くて愛されていたのになぜ?と私も思ってしまった。今まで若くして犯罪に走ってしまう子達は家庭環境が悪いとか精神疾患があるとか、そういう原因が少なからずあるという自分の思い込みが崩れた瞬間。
ぜひ多くの人に見て欲しいです。
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