磨

ドンバスの磨のレビュー・感想・評価

ドンバス(2018年製作の映画)
3.3
2014年にウクライナから独立し、親ロシア派勢力【分離派】に実効支配されるドンバス地方。
親ロシア派勢力とウクライナ軍との衝突が日常的に起こるウクライナ東部のドンバス地域で、フェイクニュースやプロパガンダによる情報戦の様子や国境を挟んで砲撃し合う兵士たちなど、実話を基にした複数のエピソードを風刺を交えながら描いた作品。

2018年・第71回カンヌ国際映画祭《ある視点部門》で監督賞を受賞。ロシア侵攻を受け急遽劇場公開が決定。

戦いの裏側で繰り広げられる茶番劇のあれこれ、特にフェイクニュースの撮影で始まる冒頭になるほどなぁ‥と妙に納得。

13のエピソードから成るのだけど、ブラックユーモアとは一体なんなのかというくらい胸糞なものもあり、暗澹たる思いをする事になる。ある程度はブラック・ジョークのつもりなんどろうけど、現在の状況を鑑みて全体的に笑えない部分が多いのは間違いない。

今はノリで鑑賞できるものでもないし、ウクライナ情勢などの問題をしっかり把握していないとよくわからないエピソードもあるので完全に理解するのは難しいかも‥。



何にしても現在のウクライナ侵攻でわかったことは、現在の戦争は武力の優劣じゃなく、フェイクニュースやプロパガンダを駆使しSNSなどを通して世界にどれだけ発信するかが決め手になっている。

ひょっとしたら映画を作るのが上手い国が強かったりして…。


ということで世界各国の軍事力レベルを分析し発表しているグローバル・ファイヤーパワー(Global Firepower=GFP)の最新の報告書をチェック!
2021年の”世界軍事力ランキング”は…

1.アメリカ、2.ロシア、3.中国、4.インド、5.日本、6.韓国、7.フランス、8.イギリス…との事。

”軍を持たず戦争をしない国”がどうして5指に入ってるんだというツッコミは一旦置いておいて(防衛の為です防衛の‥)、順位は別に、この上位8カ国を名前を見ると、[映画力=軍力]という仮説もあながち間違ってない気もする。(実際、自分が2021年以降に劇場鑑賞した制作国別ランクでの上位8ヶ国だったりします)

更にここから映画力を加味したら少し異なるランキングになりそう。どこがどうとかは個人差があるので割愛しますが…(笑)
磨