もめん豆腐

楽園のもめん豆腐のネタバレレビュー・内容・結末

楽園(2019年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

ど田舎ってさ、永遠にこうなんだろうなというのが濃縮されて噴き出されたのがこの映画。前編が綾野剛さん演じる北関東連続幼女誘拐殺人事件が元ネタの話、後編があてくしの佐藤浩市様演じる山口連続殺人放火事件の話。どちらも胸糞。救い?それ何語?って話。
前後どちらも役者陣が達者で、脚本の胸糞悪さをパワーアップさせてる。前半は特に黒沢あすかさんがどこからどう見てもジャパゆきさんにしか見えなくて、話に入り込みやすかった。おっと、ジャパゆきさんという言葉自体が死語かな。異国で大変だろうからフォローしてあげようだなんて微塵も思わない。それどころか石を投げ蔑むだけ。それなのに心やさしくて道を外れない息子さんよ、泣ける。証拠もなく思い込みで他人を罵り犯罪者扱いをし死に至らしめ、それを喜々として眺める村人こそがイかれてる。たった一人味方であり恋の予感すら感じていた女の子がいたことが彼のわずかな生きた証なのだろうか。
後半の事件は上記の山口連続殺人放火事件。ワイドショーで少し見ていたので、すぐわかった。この事件は加害者だけを責める気になれず、住民側の落ち度もあちこちの動画にアップされてるくらい酷い。事件概要を読めば読むほど、にっちもさっちもいかない状態だったことがわかる。一報を聞いた時は引っ越せばよくない?と軽く思ったのだが、犯人の男の事情を考えると引っ越すことも既に出来なくなっており、追い詰められ方が想像を絶していて限界集落の恐ろしさに怖気をふるった。ついでに片岡礼子さんは一体何がしたいんだ?と書かれているレビューをいくつか散見したのだが、彼女の息子が母親のことを天然かのように表現するセリフがあり、発達障害のグレーゾーンだろうとあてくしは解釈した。そうでないと顔見知り程度の男と混浴しないだろうよ。混浴しておいてヤメテーって何それ?だもの。
もめん豆腐

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