「誰よりも悲惨な目に遭ってるな」
『82年生まれ、キムジヨン』が妻であり母であり娘である全ての女性のための話なら、これは80年代生まれ、90年代育ちの男にとって刺さる刺さる。オマケに兄がいる人なんかもうエモくてしょうがない。つまり私。
ハッシュタグで
#これは俺の話
なんて作りたいくらい。
兄や友人てのは不思議なもんで、思春期はとにかく影響を受ける。
自分はまだTKサウンドしか知らない頃に兄貴の部屋にあるYMOのCDや洋楽CDに謎の憧れかあった。ジャンプを読んでいる頃、兄貴の部屋にあるヤングジャンプやMen'sエッグ(もう無いんだよ。知ってる？)が、子供は見ちゃイケないようなものだと思ってた。だけど兄貴がいないときに部屋に入ってコッソリ読んじゃう。
そんなエモくてしょうがない冒頭5分。おいおい今年№1映画遂に来たか〜？なんて思ってしまった。
初監督故に粗い部分もある。伝えたいメッセージよりも魅せたい世界観と時代感のせいか、後半は少し失速する。
たぶん1mmも女性には理解できないと思うけど、かの時代で育った男性には堪らない一本じゃないっすかね。監督の次回作に期待。
