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リオ・グランデの砦のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

リオ・グランデの砦(1950年製作の映画)
3.3
「アパッチ砦」「黄色いリボン」に続くジョン・フォード監督「騎兵隊三部作」の最終作で、ジョン・ウェインとモーリン・オハラが初共演した記念すべき作品。
原作はジェームズ・ワーナー・ベラの短編小説「記録なき作戦行動」。
脚本は、赤狩りで仕事がなかったジェームズ・ケビン・マクギネス。
ヴィクター・ヤング作曲の美しいテーマ曲とサンズ・オブ・パイオニアーズのコーラスが彩りを添える。
原題: Rio Grande (1950)

1880年、メキシコ国境リオ・グランデ川近くにあるスターク砦。
騎兵隊のカービー・ヨーク中佐(ジョン・ウェイン)は、西部を荒らしてはメキシコへと逃れる横暴なアパッチ族に手を焼いていた。
ある日、15年間別居中の妻キャスリーン(モーリン・オハラ)と暮らしていた息子ジェフ(クロード・ジャーマン・ジュニア)が、士官学校の試験に落ち、軍に志願し補充騎兵として、ヨークの部隊に配属される。
程なく、息子を心配するキャスリーンが、息子を除隊させようと砦にやって来る。
そんな中、アパッチ族の大軍が襲撃してきて、子どもたちがメキシコ側に連れ去られてしまう…。

なお、南北戦争当時、キャスリンの一族が所有していたシェナンドー渓谷の農園を、北軍に入隊したヨークたちが将軍の命令で焼き払ったことが別居の理由になっている。

~脇役~
・キャサリンから"放火魔"と呼ばれるクインキャノン上級軍曹(ヴィクター・マクラグレン)
・ジェフの騎兵仲間、"馬を見る目がある"タイリー騎兵(ベン・ジョンソン)
・ジェフの騎兵仲間、明るいダニエル・ブーン騎兵/サンデー(ハリー・ケリー・ジュニア)
・フィリップ・ジェリダン将軍(J・キャロル・ナイシュ)
・ウィルキンズ医師(チル・ウィルス)
・拐われる子ども、マーガレット・メアリー(キャロライン・グリムス)

「とても寂しい人。
…優れた軍人の部分を私は憎んだ」
「お父さんに似ている。
いや、お母さんに似たんだ」
「教えたいことがある。自分で決めたことをやり遂げることだ」
「別れのキスなんかしないよ」

"ローマ式乗馬"

「静かなる男」の製作を予定していたフォードと当時の製作会社の社長との間に確執があり、フォードは予算を「アパッチ砦」の半分から更に削れたり、横やりを入れられたりということがあったと言われている。
ヒットはしたが、本人も完成度に満足しなかったのではないか。
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