西部劇の神様・ジョン・フォード監督とジョン・ウェイン主演による 『アパッチ砦』『黄色いリボン』に続く“騎兵隊3部作”の最終作。
尚、ウェインの役名が『アパッチ砦』と同じ “カービー・ヨーク” であるからして、その続編と捉えて良いだろう。
南北戦争での戦略ミスを描いた『アパッチ砦』に対し、本作では騎兵隊とアパッチ族の壮絶な戦いのほか、別居中の妻キャサリーン(オハラ)とひとり息子ジェフ(ジャーマンjr.)を思う指揮官ヨーク中佐(ウェイン)らの《家族の物語》を描いたどことなく心温まる物語になっている。
“詩情豊かな映像の詩人”と称されながらも一方で、ベン・ジョンソンとハリー・ケリー・jr.が2頭の馬に跨がって魅せる圧巻のローマ式立ち乗りや疾走する駅馬車を捉えるキャメラワークは、いつもながらにフォード監督らしい“静から動”への見せどころだ。
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