TOT

蟲のTOTのレビュー・感想・評価

(2018年製作の映画)
3.8
現代随一のシュルレアリスト最新作にして最後の長編劇映画。
遊び心溢れる序文で始まる物語は、場面転換のうちに人も蟲も形式も変容し、人生と蟲生、映画と演劇と夢幻がボーダーレスにドキュメンタリに交錯する。
なんてキュート!なんて至福!
カメ止めも思い出されそうなメタのメタな楽しさ、手作業のインパクト、老作家の凄みもたっぷり。
フンコロガシにゴキetc…リアル虫もたっぷりカッサカサ映るので、苦手な方は辛いかもしれない。
でもシュヴァンクマイエル好きにそんな人いなさそうだから御褒美かもしれない。
シュヴァンクマイエルが語ったように政治的な色から離れ、風刺と毒っ気はありつつ、チャペック「虫の生活」やシェイクスピア「リア王」を散りばめてユニーク。
巨匠の店じまい or 学園祭的な楽しさと、これが最後の長編…って寂しさも。
イメージフォーラムフェスティバルさん上映ありがとう。
でも、最後と言わず、また作ってよ巨匠。
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