シュトルム凸映画鑑賞記録用改め

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンのシュトルム凸映画鑑賞記録用改めのレビュー・感想・評価

3.8
トータルの映画として、前作映画の方を評価するが、なんといっても完結編である。
前作の感想でも書いたが、どこかで見たような話を臆面もなく再話するというのが、ヴァイオレット・エヴァーガーデンのスタイルとしては皮肉でなく正しい。それは手垢が付いたエピソードという前に、我々人類が手紙というものが生まれた古代から大好きだったお話なのだ。親が自分が子供の頃、好きだった話を子供に伝える。この作品の役割ってそういうものかも知れない。
今回も、前作に引き続いて、命の話が出てくる。救えなかった命、救われた命。それぞれの運命があれど、命そのものへのあがきはもうない。それはこの映画の外で、我々が否応なく突きつけられてしまった。
だから、この映画では命そのものではなく、必ず絶える命が尽きた後の永遠を語ろう。尽きる命が生み出した作品の寿命の世代を越える長さを。だって、この作品自体がそういうものだから。
そして、島です。島、いいよね。
イル・ポスティーノとか思い出す。
島と郵便はなんとなく合うんだ。相性がいい。
この島の限定切手のデザインがエモい。これはヤラレタ。
特定郵便局制度が維持されてて、郵政改革のような事があの世界に無ければ(笑)、あの郵便局員は、子孫かもしれないね。(むしろそういうのを期待しないでもなかった)

追伸 日本版を作るとしたら、タイトルは常庭菫子(とこにわ・すみれこ)さんにしてください。