140字プロレス鶴見辰吾ジラ

永遠に僕のものの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)
3.8
【angel】

自分のことを天使なんて語って始まるさも呼吸をするかのような窃盗シーン。あどけないが自由を感じるダンスシーンでアバンタイトル。

嗚呼、これは危険なヤツ。

巻き毛のブロンド美少年のイケメンといったら過言なのだが明らかな自由気質な魅力は人々を魅了するに違いないし、危うさと幼さを同列に感じられるキャスティングで勝利。

サイコっ気が強いがついつい吸い込まれる魅了で物語の殆どを占めるのは史実においての主人公に同じく我々凡人の内なるMADを掻き立てる。

ルールなんて自分のモノと破天荒な盗み方や脱出、呼吸を止めて1秒あなた真剣な目をして銃撃。タッチされちまうよ、この胸に。

人は危険な場面に立ち会うと緊張するものだが、主人公が欠如したものを羨むくらい動じない。

はみ出したキンタマとか、バイクの2人乗りで股間捕まれるとか、親相手にマウントをバリバリに奪うとか…このどうしようもない「事実は小説より奇なり」を映画にされたらアルゼンティーナ含め、このコンテンツを貪ることだろう。

最後の脱出の躊躇のなさと物量的すぎてギャグ化されている警官のシーンは日常がガチガチに揺らぐが最後まで日常をおちょくるダンスシーンがマジでヤベェって思える不思議な体験。