なまくらウォッチメン

ジョンソンにはうんざりのなまくらウォッチメンのレビュー・感想・評価

ジョンソンにはうんざり(1938年製作の映画)
4.2
傑作
オーソン・ウェルズのデビュー作にして、既に次作『市民ケーン』でのエッセンスが見られる
ウェルズらしい極端に奥行きのある構図を用いたスラップスティックコメディから、静謐で退廃的な転調が実に劇映画的で素晴らしかった

未編集のまま焼失されたと思われていたものを後々再編集した経緯故に所々粗はあるが、舞台出身であるウェルズならではの「スクリーン奥から観客側へ向かう動線」の面白さが既に見られるというだけで、フィルモグラフィーに置いても重要な作品
終盤は急に『フィツカラルド』みたいになって笑った