バナバナ

天国でまた会おうのバナバナのレビュー・感想・評価

天国でまた会おう(2017年製作の映画)
3.3
テーマ的には、資本家や一部の上流階級の人達に翻弄されて始まる戦争への批判なのだろうけど、私はアルベールが、エドゥアールの壮大な親子喧嘩に巻き込まれてしまった可哀想な人に見えて、仕方がなかった。

だって、父親を“泥棒”と呼びながら、自分は真面目な親友アルベールに犯罪に手を染めさせて、さっさとああいう結末になっちゃうんだもんね。
で、その父親は財閥の総帥だけれども、あまり悪い人に見えなかったし。
この人は最初からプラデルの胡散臭さに気付いていたし、実直で真面目に生きてきた、ただの無骨な人にしか見えなかったので、余計エドゥアールが世間知らずの我儘ボンボン息子じゃねえの、と思ってしまった。

アルベールの最後だって、たまたま偶然でああなっただけだし、下手したら一人で全責任負わされてたところでしょ。
少なくともエドゥアールは、アルベールの事まで考えて行動してなかったと思ったので、そこまでハマれませんでした。

色々な仮面の造形は素晴らしかったです。
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