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顔のmingoのレビュー・感想・評価

(2018年製作の映画)
4.1
ポーランド映画は昔だけじゃない、今もレベルが十二分に高し。ピントは主人公の視点のみに合い、他は焦点をわざとぼかした映像、場違いなヘビメタの音楽で、歯車が合わない社会を皮肉ったパンクなポーランド映画の傑作。
ベルリン審査員グランプリ伊達じゃないシュモフスカ。ドイツ国境の近くで建設現場で働いていた男が事故に遭って顔に大怪我を負ったのだが、移植手術を受けて故郷に戻るが誰も彼のことが分からない。人は見た目が9割いやある意味10割といっても過言ではない人間の最も大切な「顔」の喪失というありきたりな題材をユーモラスある工夫で描いた意欲作。家族にも恋人にも捨てられようが子供にサタンと罵られようが今の「顔」と生きてくしかない。希望とか鮮明に描かない、一瞬に生きる演出が好感。世界一高い33メートルのキリスト像、いつか見に行きたいな。
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