開明獣

葡萄畑に帰ろうの開明獣のレビュー・感想・評価

葡萄畑に帰ろう(2017年製作の映画)
1.0
主な登場人物

後輩: 永遠の素人童貞。愛は金で買えると信じている。年齢不詳。時折、開明獣の家に来ては、冷蔵庫を漁って空にして行く。口癖は、「僕のうんちおパンツ、洗ってください」友達はいない

開明獣: 娘と二人暮らしのバツ複数オヤジ。既に56歳で人生を諦めながら世界を呪っている。口癖は「ハゲぢゃない!!ボーズだ!!」友達はやはりいない

椅子:Jaguar製らしい。友達は勿論いない


後輩(以下、コウ):「ぱいせーん、やほー、つたやんでデジタル映像板、調達してきましたよーん。あれ?お嬢さんは、またいないのー?」
開明獣(以下、カイ):「おまいが、わらひの家で娘に遭遇する確率は、田代まさしが第47代米国大統領になる確率に等しい。とっくに退避させておるわい」
コウ:「ほえー、結構な確率だがねー。んじゃ、次は会えるかもー♪」
カイ:「・・・(こいつには、脳味噌という器官はついてないのか・・・)それから、娘とはソーシャルディスタンスを最低2kmはとるよーに」
コウ:「ふほー、何言ってんすかー、そんなの測れっこないっすよー💦」
カイ:「その必要はない。この間、おまいがうちで泥酔して寝てる隙に、頭にGPSを埋め込んでおいたからな。ありがたく思えよ。娘と半径2km以内に接近すると、頭の中を強烈なアラームが鳴るようになっているぞ。5分以内に移動して鳴り止ませないと、爆発して頭吹っ飛ぶから気をつけるよーにな」
コウ:「あいやー!!😱あ!そーいえば!?この間行ったソープのおねーさんが、『あ、あんた、頭の中がピカピカ光ってるわよ!!』って言ってたのは、もしかして、それ??」
カイ:「うむ。ビーコン付きにしたんでな。分かりやすいだろ?」
コウ:「ジューシー!!これで俺もサイボーグの仲間入りだーい😌シュワたんにまた一歩近づいたじゃーん♪かこいー!!へへ、I'll be book!!だぜい❤️」
カイ:「・・・("I'll be back"と間違えてるのか?それじゃ、"私は本になろう"だろーが💦こいつの頭の中には、馬糞が詰まっているに違いないな)で、何を借りてきたんだ?」
コウ:「あ、これこれー、『葡萄畑で捕まえて』ですー、おもろそでしょー?」
カイ:「・・・(『ライ麦畑でつかまえて』と混同してるな、この知能絶対零度野郎が)ふむ、で、どこの映画ぢゃ??)
コウ:「ジョージアらしいですわー。缶コーヒーの映画ですかねー?」
カイ:「・・・(それはアメリカのジョージア州だわ、クソボケたわけが!!)おー、かつてグルジアと呼ばれていた、最古のワイン作りで有名な国ではないか『ジョージア、ワインが産まれたところ』ってドキュメンタリーを去年観たが、中々良かったぞ。彼の地では、地中に埋めた甕の中で葡萄酒を発酵させるのぢゃよ」
コウ:「へー、じゃあ、俺の亀頭でもワインつくれんすかねー??これもワイン絡みかなー?期待出来そうじゃないですか?」
カイ:「・・・(どこの宇宙にティムポの先っぽでワイン作る奴がおるんかい!!)ま、まあ、おまいにしては上出来なチョイスぢゃ。では、ワインでも嗜みながら観るとするかの。言っておくが、セラーには鍵かけたからな。わしが深夜の道路工事とコンビニの早朝バイトして、死に物狂いで集めたワイン🍷に貴様が指一本触れることは二度と許さん!!おまいには、チリ産ワンコインで充分ぢゃ😡」
コウ:「えー、パイセン、体デカイけど人間小さいっすよねー😌まあ、味わかんないから、ニャンコインワインでも、いいっすけどねー😎」
カイ:「・・・(トーホーシネマの紙兎ロペのキャラに影響受けてやがる💦)ほれ、さっさと、板セットして回さんかい!」

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映画終わる。罵声飛び交う。

カイ:「なんじゃこりゃああああ、ワイン作り全く関係ないやーん!!こんなもん借りてきやがって、このクソたわけがあああああ、わらひの貴重な時間を返しやがれ、このミジンコ以下のチXンカス野郎!!」
コウ:「パイセン、伏せ字の意味がないっすー😱あ、や、やめて、板のケースでぶたないでー、GPSの爆薬作動しちゃううううう、か、角は痛いから、いやいややめてー、角は角でも角川春樹、みおつくしー、いでででででで、ひでぶ」

唐突にぐったりと動かなくなる後輩。頭からは血しぶきが噴出し、誰がどう見ても絶命しているようだ。それを呆然と見下ろす開明獣。

カイ:「時間逆行のわざを、脳乱に教わっておくのだった。どーしよ、この粗大生ゴミ🥺あ、そーだ、うちにも電動の変な椅子があったなー」

微塵も動かぬ後輩の身体を引きずっていく開明獣。Jaguarのロゴがある椅子に載せようとしている。

カイ:「ぜ、全集中の呼吸だ!!北村匠海くんが教えてくれた、トンカツ揚げるのと同じ要領のはずだ!!」

途中で目をカッと見開いて後輩が喋りだす。

コウ:「ぼくの声を録ったんは、だれ?」
カイ:「わわわわわ、最近観た映画の台詞が断末魔の叫びかい!!」

その後結局力尽きて大人しくなった後輩の身体を、ようやっとのことで椅子に乗せると、肘掛けにあるスイッチを押した。椅子は後輩のぐにゃりとした身体を載せたまま上昇していく。

椅子は際限なく上昇し続けて、天まで昇り、やがて見えなくなった。
開明獣

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