けーはち

サイドマン:スターを輝かせた男たちのけーはちのレビュー・感想・評価

3.7
マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフといったシカゴ・ブルースのスターを支えた三人のサイドメン(伴奏者)、パイントップ・パーキンス、ウィリー・スミス、ヒューバート・サムリンに迫る音楽ドキュメンタリー。三人とも晩年にグラミー賞を受賞、揃って2011年に亡くなった。彼らの人生をインタビューやアーカイブ映像、時に教育番組のような簡易なアニメによる再現ドラマを交えつつ紹介、スターのバックバンドになりシカゴ・ブルースの発展に貢献、ストーンズやクラプトンなどロックの大物にリスペクトされ後に世界的に再評価される過程を描く。この系統の作品としては、インタビューの話が発散せずスマートにバチッと整理して纏めているし、ラストも彼らのルーツである綿花プランテーション跡に創られた音楽学校でギター・セッションをする次世代のミュージシャンたる子供たちの姿で締めることで過去と未来が繋がる希望やエモさもヒシヒシ伝わってくるバランスの良いドキュメンタリー。