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スリー・ビルボードの映画好き交流CINEPARAのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.0
【こもけんのレビュー】

2020/10/13 00:12
因果応報と
体系で浮き彫りになる人間のズルさ。

負の感情の連鎖を断ち切るためには、
どこかで自分が我慢して要となり
正の感情に流れを変えるしかない。

三人に宛てた署長の手紙、
レッドのオレンジジュース、
ディクソンのDNA採取、
ミルドレッドの水流し。
などがまさにそれだ。

憎しみは愛情から生まれ
そしてすぐに消すことができない。
大きい愛情ほど大きな憎しみと
変わってしまうのは、
膨大に積み重なった愛情(プラス)に
ただ一回の憎悪(マイナス)が乗算され
符号が反転してしまうからだと思う。
そして憎しみをすぐに消せないのは、
もう一度プラスをコツコツと
足していくしかないからかなぁ。
(再びマイナスを掛ければプラスになる、、?
けどこの場合どうなるのかわからない。
そもそもこの例えも支離滅裂かな、、。
数学得意な人教えてください。)

曖昧なエンドは、
怒りは怒りを来すことを理解していても
またやってしまうかもしれない。
けどやらないかもしれない。
人間の感情は断言できないからかなぁ。

人の本質は純粋無垢で環境や体制で悪くなる。
署長とミルドレッドの取調室の
やり取りからそれを感じた。
歪みあう外側の人格と慰め合う内側の人格。
この切り替えができるのが大人だよなぁ。
ディクソンだって根がいいやつだった。

赤が多かったっすね〜。
看板、電話、店柱、ルームライト、血、
花、レッド、ミルドレッド。
どのイメージが当てはまるのかなぁ。
愛と怒りかなぁ。

自分は言霊を信じているので、
絶対に起きて欲しくないことは
言わないようにしています。

看板裏、なんでも裏を見ろってことか?