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ハッピー・デス・デイのkuuのレビュー・感想・評価

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)
3.7
『ハッピー・デス・デイ』
映倫区分G.
原題Happy Death Day.
製作年2017年。上映時間96分。

誕生日に殺された主人公が目を覚ますと再びその日の朝に戻り、自分が殺される誕生日を何度も繰り返すことになる姿を描いた新感覚のタイムループホラー。
コメディも含むかな。

イケてる女子大生、って何を基準にかはわからんけど、チャラい女子テレサ・“ツリー”・ゲルブマン、通称ツリーは、誕生日の朝も見知らぬ野郎のベッドで目を覚ます。
慌しく日中のルーティンをこなした彼女は、夜になってパーティに繰り出す道すがら、マスク姿の殺人鬼に刺され殺られちまう。
しかし気がつくと、誕生日の朝に戻っており、再び見知らぬ男のベッドの中にいた。
その後も同じ一日を何度も繰り返すツリーは、タイムループから抜け出すため、何度殺されても殺人鬼に立ち向かうが。。。

ヒロインに無限ループの機会を与えるってことは、生死を分けるような場面にしては、初めの方は緊張感がないかな。
不可解で不気味なベイビーフェイスマスク姿の殺人鬼がツリー(主人公)を殺っちまっても、ゲームで最後のチェックポイントをリロードするみたいに、その日は再スタートする。
ゲームてのは死ねばプレイヤーに何らかの罰が与えられるのが一般的やけど、今作品は失敗しても何ら罰はない。
いや、タイムリープを抜けれんこと自体がペナルティなんかなぁ。
そないなペナルティなら、小生もゼニ出してもお願いしたいなぁ。
いや、ツリーが死ぬたびに、前の死の痛みを少しずつ感じながら目覚め、同じ出来事を別の道ですぐに後退させること自体がペナルティかぁ。
女子なら恐怖でしかない。
しかし、女子は強し。 
医者は彼女の体が複数の致命的な傷を負っていると言及するけど、彼女は健康そのものやし、夢と同じならやり直せることは、嗚呼、ホントそないなタイムリープにハマりたい。
なんてショーもない事を考えながら観た。
一般的に、このジャンルの連続殺人犯は独創的な方法で命を奪うことが多いさかい、時には(怖い話やけど)どこか応援したくなるヤツもいるけど、今作品のイカれ殺人犯じゃ期待感は皆無やし、性格悪しの(同情の余地はあるし、小気味良い所もある)ヒロインがボコボコに反撃するのを、小生ならあーする、こーすると始終空想、妄想した。
ある意味面白いさかいそないな幻想に走るのか。
今作品は、ホラーてのを真面目に取り組まず、コメディタッチの悪ふざけの路線を選ぶことで、ジャンプスケア(観客を驚かせ恐がらせることを意図して主に大きな恐ろしい音と共に画像<映像>や出来事を突然変化させるテクニック)を面白くしてると思います。
さらに、犯人の正体が明らかになるまでの過程も実にくだらんけど面白い。
最後の戦いのシークエンスじゃ、今作品が何よりもコメディであることを証明してるかな。
せや、このコメディは必ずしも意図的なものじゃなく、今作品は不可解なほどのバカバカしさを見せてる。
投獄されているサイコパスについての関連ニュース番組が流れ、そのサイコパスがどうやらかなり長い間、殺人を繰り返しているらしいことがわかる。これは明らかに現在の状況と関連しているが、映画の中では誰も連続殺人犯が逃亡していることを話題にしようとはしない。
まるで、このキャンパスでは誰もニュースを見たり、インターネットを利用したりしていないかのよう。
少なくとも、笑いを意図しているかどうかにかかわらず、面白く見ることができた。 
続編は必ず観てみよっと😁

余談ながら殺人鬼の仮面をデザインしたトニー・ガードナーは『スクリーム』のゴーストフェイスをデザインした人だそうです。
ランドンは仮面に関し、『製作中に、私の妻が第1子を授かったとの報告を受けました。
赤ちゃんのイメージが脳内にあったのかは分かりませんが、無意識のうちに私が父親になることを恐れていたのかもはっきりしませんが、赤ん坊のイメージがモヤモヤとした形で頭に浮かんでいたことは確かです。
トニーは豚のお面をデザインしてくれましたが、私が事務所で赤ん坊のお面を被って同僚を驚かせていると、私たちは"これだ!"という気分になりました。
これが求めていたものなのだと』とコメントしているそうです。
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