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熱砂の秘密のadeamのレビュー・感想・評価

熱砂の秘密(1943年製作の映画)
2.5
ビリー・ワイルダーのキャリア初期の戦争サスペンス。
エジプトの砂漠に放り出されたイギリス軍の敗残兵がホテルに身を隠し、ドイツ軍のスパイを装って反撃を期す物語です。
戦時下の制作とあってプロパガンダ臭が多少ありますが、正体を隠しながら機密を探るハラハラ感を楽しめました。
しかし全体通して軸が定まらない印象で、時折ワイルダーらしいコミカルな場面が現れる一方、結末含めシリアスな展開を見せるのがチグハグでしたし、終盤の結末に向けた怒涛のダイジェスト処理も上手い語り口とは思えませんでした。
シュトロハイムとバクスターは好演で、むしろこの2人の駆け引きを主軸に据えた方がそれぞれのキャラクターが際立ち面白くなったような気がします。
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