世界初のアニメ映画として有名な作品だけど、むしろ世界初のアニメを用いたメタ映画として重要に思えた作品。
前半は実写パートになっていて、ウィンザー・マッケイ自身が仲間にアニメを見せる為の過程を描いているというのがまず予想外で、カット割りも端整で自分好みだったから実に良い導入部だった。
そして肝心のアニメパートも、動きの滑らかさと奥行きの見事な使い方に度肝を抜いたのだけど、ここでも恐竜に向けられたウィンザー・マッケイの指示が字幕になっていたり彼と思しき男がアニメ内に登場してきて、どこまで挑戦的なのかと感嘆して堪らなかった。
世界初のアニメという謳い文句から試しに見てみたけど、想定以上の出来栄えに驚かされっぱなしで、世界初云々抜きに気に入りの作品となって嬉しい誤算だった。