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ブリムストーンのCinemanのレビュー・感想・評価

ブリムストーン(2016年製作の映画)
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本当に失礼かもしれないけど、ガイ・ピアースがこの手のセックスシンボルやるのはミスキャストといつも思ってしまう。
一言で言うと、線が細いというか..

女性の修羅を描く作品..実際にこの時代の女性の生き方は不条理なんて生やさしいものではなかったわけで。ぜひそれをえぐるような作品が出てほしいといつも期待してる。でもなかなか、誇張しすぎず、家父長的ドラマツルギーの範疇から飛び出す(性的見せ物にしない)ような作品に出会うのが難しい。
ピアノレッスンとかね..この作品も正直惜しい..
この辺りは、中国の第五世代の監督たちが非常に巧みだったと思うのです..

ダコタ・ファニングは健闘してるけれど、ガイ・ピアースと合わせて、やはりちょっとこの役の適役ではなかった気がする。
あまりに少女すぎると言うか(もちろん親父のペドフィリア気質を際立たせるために狙ったとは思うけど..)
子供もいる彼女の修羅を見せるには、正直もう少し年代が上で骨太の役者が欲しかったと思ってしまう。

あと神父があまりにキャラクター化されすぎたと言うか。生身感がない殺人ロボットのようなので、イマイチこの時代に実際にあり得た主人公女性の修羅が薄れてしまう難点があった。
“謎の女”然り、”謎の男”もやはり、実際には謎ってことはないわけで..
スリラーというジャンルに物語を倒しすぎると、人間ドラマとの相性が非常に悪いのですよ..

歳の離れた夫・イーライを演じた役者さん、なんか好きだった。ユアン・マクレガーが歳を取ったらこんな感じかな、みたいな。
現代ドラマではまず見ない、アルムのオンジみたいなもっさり髭結構好きだなー。
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